ひかりの裏側には、ひとがいる。

MIKAN農園は、夫婦ふたりの小さな農園です。畑は裕之、選果場はさつき。収穫の季節だけ、町から十人ほどの仲間が手伝いに来てくれます。大きな機械はありません。あるのは、段々畑と、一二〇〇本の樹と、毎朝のぼる太陽だけです。

  • 段々畑に立つ三代目の西川裕之
    三代目・裕之
  • 選果場でみかんを手に取る西川さつき
    選果場のさつき
  • 収穫期に畑へ集まった仲間たち
    収穫の仲間たち
  • 収穫したばかりのみかんを持つ手もと
    今朝のひと房

三代目のはなし(裕之)

祖父が石を積み、父が樹を植えた段々畑を、わたしが受け継ぎました。継いだころは、正直、みかんの季節が怖かった。一年の答えが、たった二ヶ月で出てしまうからです。いまは違います。皮をむいた瞬間に果肉が透けて光る——あの一瞬のために一年があると、ようやく思えるようになりました。

選果場のさつき

選果場はさつきの持ち場です。ベルトを流れるみかんを、機械ではなく目と手で確かめる。『機械は糖度を測るけど、うちは顔つきを見るんです』と本人は言います。皮の張り、色の底にある赤み、ヘタの緑。彼女がはねたみかんは、加工用として一つも無駄にしません。

収穫の仲間たち

十月になると、なじみの顔が畑に戻ってきます。学生、近所の先輩、毎年京都市内から通ってくれる人。朝八時、段々畑に十人ぶんのはさみの音が鳴りはじめると、農園がいちばんにぎやかな季節です。

MIKAN農園のスタッフのミニチュア集合
収穫期のMIKAN農園、勢ぞろい。

数字で見るMIKAN農園

  • 1,200本 みかんの樹
  • 3ha 段々畑
  • 60t 年間出荷
  • 10人 収穫期の仲間
  • 12度 出荷の目安糖度
  • 3代 受け継いだ世代