第3話「エミリーの絵をブログ発信」

ニッシーのClaude Code絵本

第3話「エミリーの絵を、消えへん場所に」

描くのは大好き。でも“発信”ができひん――エミリーの絵を、世界へ。サーバーの専門家・おじさんが教えてくれた、“置き場所”の話。

今日のテーマ(ひとつだけ):発信するには“置き場所=サーバー”がいる。SNSは他人の土地の借り部屋、ブログは自分の土地(サーバー)に建てる自分の家(ワードプレス)
エミリーの絵

第3話 p01

商店街を歩いていたニッシーは、一人の女の子に声をかけられました。手には、大きなスケッチブック。ひらいたページを見て、ニッシーは、思わず息をのみました。

「うわっ、なにこの絵……! めっちゃ上手いやん! プロの人が描いたみたいや!」

そこには、きらきらと輝く、オリジナルの魔法少女が、たくさん描かれていました。

「ありがとう。わたし、エミリー。香港から、日本に来ました。」

「日本、とっても素敵なところ。わたし、アニメが、だーいすき! 大好きな『魔法少女セーラーガール』に憧れて、自分だけの魔法少女、いっぱい描いてるの。」

「わたし、広東語も、中国語も、英語も話せるけど……日本語で、お話しするの、いちばん好き。ぜんぶで、四か国語、話せるんですよ。えへへ。」

「でもね……わたし、絵を描くことしか、できないの。せっかく描いても、これ、どうやって“発信”したらいいか、ぜんぜん、わからなくて……。」

僕が発信したる!……けど

第3話 p02

エミリーの、少しさびしそうな笑顔を見て、ニッシーは、じっとしていられませんでした。

「ほな、その“発信”、僕が代わりにやったるわ! こんなええ絵、世界中の人に見てもらわな、もったいないやん!」

ところが、勢いよく言ったあとで、ニッシーは、はたと立ち止まりました。

「……って、言うたはええけど。そもそも“発信”て、どうやるんやろ。“SNS”がええんか、それとも“ブログ”がええんか……。うーん、どっちがええんやろなあ。」

考えれば考えるほど、分からなくなってしまいました。

サーバーと、ワードプレス

第3話 p03

そこへ、ちょうど通りかかったのが、幼なじみの山くんです。ニッシーの悩みを聞くと、にっこり笑って、すぐ近くにいた一人の男の人を、指さしました。

「ニッシー、その相談やったら、うってつけの人がおるで。こちらのおじさん、実はな、“サーバー”を作ってはる専門家やねん。発信の“土台”の話やったら、この人にかなう人はおらんわ。」

「ほう、ほう。若いのに、感心なことやなあ。」

おじさんは、ゆっくりとうなずいて、口をひらきました。

「ええか。エミリーちゃんの絵を、ちゃんとブログで世に出したいんやったら、まず二つ、いるもんがあるんやよ。ひとつは“サーバー”。もうひとつは“ワードプレス”。この二つが、発信のはじまりや。」

「サーバー? ワードプレス? ……なんやそれ、僕、聞いたこともないわ。」

ニッシーは、頭の上に、大きなはてなを浮かべました。

SNSは“借り部屋”

第3話 p04

おじさんは、にこにこ笑ったまま、ゆっくりと話しはじめました。

「まず、正直に言うとくわ。今はな、SNS……インスタとか、動画のサイトとか、ああいうのが真ん中の時代や。“ブログはもう古い”て言う人も、ぎょうさんおる。手軽さも、パッと広がる速さも、正直、SNSのほうが上や。そこは、わし、ごまかさへんで。」

ニッシーは、こくりとうなずきました。たしかに、まわりでもSNSをやっている人ばかりです。

「でもな。」――おじさんの目が、やさしく光ります。

「SNSっちゅうのはな、たとえるなら、“他人の土地”に建った、マンションの借り部屋みたいなもんやよ。人はぎょうさんおるし、手軽で便利や。けどな、そこは自分のもんやない。大家さん……つまり運営してる会社の決めたルールに、従わなあかん。部屋を好きに作り替えることもでけへん。そんでな、いちばん困るんは――新しい投稿が次から次へと流れてきて、せっかく載せた大事な絵が、どんどん下へ埋もれて、やがて消えてってしまうことや。」

「ほな、ブログは……?」

「ブログはな、“自分の土地”に建てた、“自分の家”や。その土地のことを、“サーバー”て言うんやよ。」

ブログは“自分の家”

第3話 p05

「その“自分の土地”――サーバーの上にな、“家”を建てるんや。その家を建てる道具が、“ワードプレス”っちゅうもんや。ブログの見た目や中身を、作ったり書いたりするための道具や、と思たらええ。土地(サーバー)に、家(ワードプレス)を建てる。これで、やっと、自分のブログができあがるんやよ。」

「自分の土地に、自分の家……。」

「そうや。自分の家やから、ええことが三つある。」おじさんは、指を三本、立てました。「ひとつ、絵が消えへん。SNSみたいに流されへんから、描いた作品が、家の中にずーっと並んで、どんどん積み上がっていく。ふたつ、自分の家やから、自由や。誰にも振り回されへん、自分のもんや。そんで、みっつめが、いちばん大きいで。ブログの記事はな、Googleとかの“検索”に、載るんや。せやから、何ヶ月、何年たったあとでも、“魔法少女のイラスト”て探した人が、ふらっと、エミリーちゃんの絵にたどり着ける。こっちから追いかけへんでも、向こうから、探しに来てくれる人と出会えるんや。これが、ブログの、いちばんの強みやなあ。」

「うわ、それ、めっちゃええやん……!」

「ちなみにな、この“検索で見つけてもらう工夫”のことを、専門の言葉で“SEO”て言うんやけどな。これはちょっと難しい話やから、また追い追いでええ。今は、“そういう仕組みがあるんやなあ”て、知っとくだけで十分やよ。」

ニッシーは、大きくうなずきました。

「なるほど……! エミリーの絵は、ちゃんと自分の場所に、残したいもんな。よっしゃ、決めた。サーバー用意して、エミリーの作品を、ブログで発信するで!」

ありがとう

第3話 p06

話を聞いていたエミリーは、ぱあっと、顔を輝かせました。

「ほんとう? うれしい……! わたしの絵が、漫画が、アニメが、世界に広がったら……どんなに、うれしいだろう。ずっと、ずっと、そう思ってたの。」

そう言って、エミリーは、ぺこりと頭を下げました。

「……ニッシー。ほんとうに、ありがとう。」

その言葉に、ニッシーは、少し照れながらも、胸が、ぽかぽかとあたたかくなりました。

ぜんぶ、自動!?

第3話 p07

すると、そばで聞いていた山くんが、銀色のノートパソコンを小脇に抱えて、にやりと笑いました。

「ええ決断やん、ニッシー。しかもな……これ、まだ先の話やけど。記事を書いて、エミリーのデザインを載せて、ワードプレスに投稿する。その“ブログ運営”を、ぜーんぶ、AIに自動でやってもらうことも、できるんやで。」

「え……ぜ、ぜんぶ自動!? そんなことまで、できるんか!?」

ニッシーは、目をまん丸にして、驚きました。けれど、それは、もっとずっと先のお話。まずは一歩ずつ、進めていきます。

今日のまとめ

今日わかったのは、たったひとつ――「発信するには、作品の“置き場所”がいる」ということ。

・“サーバー”は、ブログを置く“土地”。“ワードプレス”は、その土地に建てる“家”(=ブログを作る道具)。

・SNSは手軽で速いけど、他人の土地の借り部屋。新しい投稿に流されて、大事な作品はやがて消えていく。

・ブログは自分の土地の自分の家。作品が残って積み上がり、“検索”で、後からでも見つけてもらえる。

(いよいよ、その“サーバー”を、実際に用意していきます。)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次